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わが国では、戦後の復興や高度経済成長から物質的に大変豊かになり、それにともない子どもの体格も目覚ましく向上している。しかしこのような子どもの体格向上に反して、1964年から文部科学省が実施している「体力・運動能力調査」では、1985年前後をピークに子どもの体力は低下傾向にあり、近年、子どもの体力低下が祉会的に問題とされている。もっとも、身体活動において、特に、走力・跳力は日常生活の中で無限に出現するが、投力においては、意識的にその運動を行わなければ出現することは少ない。「体力・運動能力調査」の結果をみても、投能力の低下が憂慮されている技能の1つであり、今後の社会変化によってますます低下が懸念される運動の1つであるといえる。そこで本研究では、体力向上につながる運動教材として、特に、投能力に関する教材に着目し、その教材 が持つ効果について、競技(運動)経験の違いから検討した。 |