純音(1kHz、10kHz)と複合音(1kHz+10kHz)に伴う大脳皮質聴覚野の神経活動を光計測法とマルチ電極法を用いて計測した。これらの二つの方法により脳表面では周波数に応じた活動がみられ、また、純音に比べ複合音を与えた方が脳表面の全体で神経活動の低下がみられた。大脳皮質聴覚野の深層では、音の周波数の違いによる神経活動の差はみられなかった。この結果、大脳皮質聴覚野の表面積では視床からの入力情報が反映され、深層では表面層とは質の違った情報処理を行っている可能性があることが示唆された。