富士信仰に特徴的な宗教的テキストについての発表である。そのテキストの目的・機能は、体の痛み、または精神的な悩みに対する魔術的治療であった。その宗教・魔術・医学・薬学の要素と機能の相関作用についての様々な資料を見せつつ、大衆レベルにおける富士信仰の機能について論じた。富士信仰からはなれて、江戸時代の庶民レベルで使われた魔術・占い・宗教までも議論を敷衍した。