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本研究ノートでは、筆者の専門領域であるオーディオ・ヴィジュアル(視聴覚刺激を伴うマルチ・メディア)作品の創作において、自身の創作メソッドを体系化する為の前段階的な考察として、映画監督ジャン・リュック・ゴダール(1930-)の2つの作品を分析し、彼の作品が持つ独特の「質」を作り出すコンテクストを明らかとする。筆者が、分析対象としてゴダール作品から選出したのは、当時新しいテクノロジーであるヴィデオを活用しながら、前衛的な試みが見られた作品《ヒア&ゼア こことよそ》(1974年)及び、とりわけ音響編集において新たな試みがなされた作品《ヌーヴェル・ヴァーグ》(1990年)の2つである。それぞれの分析の結果、互いに共通する構造として、形態的類似による素材の連結という共通手法が明らかとなった。 |