心房細動は、高齢化とともに健常人にも有病率が増加する不整脈で、心房内血栓の形成から脳梗塞発症の高いリスクとなる。近年では、持続性心房細動が高齢者慢性心不全の発症リスクの一つとも考えられ、超高齢化社会である日本において、予防、または治療介入すべき疾患の一つである。心房細動は発作性として発症し、発作の頻度増加とともに心房の形態や組織学的なリモデリングが引き起こされ、これにより持続性心房細動へと病態が進行する。我々は動物モデルを用い、薬物の投与により心房リモデリングを抑制し、心房細動の持続化を抑制することを目的に、心房細動病態についての研究を行っている。