本発表では、ミネソタ州教育員会の歴史をおさえ、1980年代以降の教育改革、特に学校選択制度Open Enrollment制度の政治的な成立過程等に言及し、以下の点を明らかにした。第一に、州知事の権限が強化されたミネソタ州の場合は、知事と州教育長との密な連携により教育改革が早く展開したこと、第二に州知事に権限が集中するリスクとしては、教育の継続性が必ずしも保障されないことや教育政策が政治の道具として使われる可能性を指摘した。