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本研究では,生徒が実験をする際に,理想的な測定値を記入したプリント(理想値プリント)を用意し,生徒がそれを自由に参照できるようにする授業を設定した。この授業において,生徒はどのような学びを展開するのかについて,理想値プリントの使用状況・使用目的・使用効果・必要性を視点として分析した。その結果,次のことが明らかとなった。生徒は,理想値プリントを積極的に使用するが,その使用時間帯は,実験開始以降であることが多く,始めから答えとなるような測定値を得ようとはしない。生徒は,主に自分達の結果が正しいのかどうか確認することを目的として理想値プリントを使用している。生徒は,理想値プリントを使用することで,自分達の測定値についての確認を行い,測定値が大きく異なっていると判断した場合には,適切な値となるよう再度実験を行う。生徒は理想値プリントを用いて測定値についての確認をすることで,測定値に対する不安が解消され,その後の学習が進め |