道徳との関連を踏まえた,ネットいじめに関する情報モラル単元を開発し,実践を行った.開発した単元は,既存のDVD教材をベースとし,児童の実態や発達段階に合わせた資料とし,2時間構成の内容とした.対象児童の実態を複数の尺度を用いた質問紙により調査した結果,熟慮性-衝動性や,人間関係,ネットワークコミュニケーション能力などの多くの項目で,ケータイあり群はケータイなし群よりも高い値を示した.また,実践後には,ケータイあり群はネットワークコミュニケーション能力尺度の発信力が有意に向上し,ケータイなし群は熟慮性-衝動性が有意に向上するなど,群により向上する項目に違いがみられた.