近年,理科実験において,学習者が自分たちの仮説を外化し,操作することの効果が報告されている。本研究では,仮説に対する自信と証拠の程度を二次元マトリックス上に外化する学習活動を提案した。その授業実践から,学習者の学びの様相を明らかにした。学習者は,仮説を操作するツールとして同期型CSCLシステムを利用し,実験結果の書かれた表と二次元マトリックスを行き来しながら学習を進めていた。二次元マトリックス上の移動は,証拠軸は成功した実験数によって,自信軸は仮説の確証を得ることで移動をする。教師は,このような特徴を理解することで,二次元マトリックス上の仮説ラベルの位置や移動経路から,学習者の実験活動や考察の進行状況を把握できると考える。