本研究では,中学校2年生の「電流のはたらき」の単元において,生徒による自作教科書作りの活動を実践し,生徒の活動の様子について分析を行うと共に,自作教科書作りの活動の効果についての考察を行った。その結果以下のことが明らかとなった。・始業前から班でそろって学習活動を始める姿が多く見られるなど,生徒達は自ら活動時間を延長させて,自主的に学習に臨む。・自作教科書の実験についての記述を作成する過程で,生徒達には自分達の実験の様子等を撮影したり,実験結果を記述したりといった活動が生じるなど,自主的に,正確な実験を行い適切な結果を見出すことができる。・自作教科書における説明の記述にあたり,生徒達には学習内容について説明の仕方を工夫したり,重要語句の意味内容について検討したりする活動が生じるなど,基礎的・基本的な学習内容について理解を図ることができる。・分かりやすい自作教科書を目指して,生徒達には,発展的な内容を取り入れたり,