協同学習のメリットの一つに,アイデアの協同形成がある.自分のアイデアと他者のアイデアを生産的に混交させながら新しいアイデアを形成するためには,各人のアイデアを一カ所に集めて参加者全員で検討を加える「持ち寄り型検討」と,その結果を持ち帰り,個人や小グループ内で再検討する「持ち帰り型検討」を繰り返す必要がある.筆者らは,上記のような,集散的協同学習を支援するツールとして、タブレット型端末を利用した学習支援ツール「XingBoard」を開発した。XingBoard(略称: XB)は、複数のタブレット端末を柔軟に合体させたり、切り離したりできる付箋紙システムである。発表では、本システムのコンセプトと試作結果について述べる。