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本研究の目的は,中学校の異学年集団による選択制球技の授業を分析し,異学年との関わり合いを通した生徒の学びや各種目における学びの様相の差異を明らかにすることである。公立中学校における3学年合同の選択制球技の授業を対象とし,生徒の感想文の記述の分析から,異学年との関わり合いや授業を通した生徒の学びの様相,種目間の共通点及び相違点を検討した。学年間の特徴として,1年生は自己の技能や状況判断に注目する傾向があること,2年生は3年生の言動に注目する傾向があること,学年が上がるほどチーム全体を意識する傾向があることが明らかになった。種目間の共通点として,「チーム」,「コミュニケーション」,「声」などといった語が多く確認された。また,相違点としては,ソフトバレーボールでは「チーム」に関わる語が,アルティメットでは「状況判断」に関わる語が,3on3とフットサルでは「運動技能」に関わる語が多用されていたことも明らかとなった。 |