多読は学習者の読解スピードを向上させ言語習得を促進する有効な方法としてみなされている。しかし、教員にとって多読の実施が困難であるということも認められている。筆者は二つのオンライン多読システムの実用について報告をし、説明責任の確立、適切なリーディング支援の提供、文章量の確保の三点の問題に言及する。オンライン多読システムはELF (English as a lingua franca) センターの高大連携プログラム内の二つの高学年の授業において使用された。そのうちの一つの授業では、24人の生徒が学習者用のペーパーバックを読み、その後M-Reader?を使用してオンラインテストを受けた。もう一つの授業では、20人の生徒が電子書籍を読み、その後Xreading?を使用してオンラインテストを受けた。初級レベルの英語能力にも関わらず、電子書籍を読んだ生徒はより多くの量を読むことができ、多読に対してより肯定的な態度を示した。本研究はどのように多読が効果的に英語教育プログラムに使用されるかについての議論に貢献するものである。