本研究(「ものに対する愛着に関する研究」)は、物に対して愛着が発生する要件を明確にすることを目的とした株式会社SUBARUとの共同研究プロジェクトである(2024年1月~2026年3月)。本研究プロジェクトでは、物に対する愛着に関連した国内外の特許調査・意匠調査・文献調査などを行って研究の動向を把握するとともに、アンケート調査を実施して「ものに対する愛着の要件(愛着要素)」を分析した(アンケート調査の結果に対するデータ分析を担当)。
1期目(2024年1月~2024年3月)は大学生を対象として予備調査(n=50)を実施した。予備調査の分析から、愛着を持っている製品のカテゴリー(大分類)を6つと、愛着の仮要素として5つを抽出することができた。さらに6つの製品カテゴリーを実用性の観点から「実用的なもの」と「非実用的なモノ」に区分し、これらと愛着の仮要素との関係についても分析した。2期目(2024年4月~2025年3月)は、予備調査の結果を参考にして本調査(n=192)を実施した。なお、調査対象は20歳~34歳の男女とした。データ分析の結果、本調査でも予備調査とほぼ同様の結果が得られた。3期目(2025年4月~2026年3月)には、前期の本調査で得られたデータにもとづいて、5つの愛着要素から愛着感を抱くに至る経路に関する3つの仮説モデルを構築し、検証した。以上の結果から、本研究では物に対して愛着が発生する要件(要素)と影響モデルを明確にすることができた。