Tragweite von Jaspers' Ethik ――von der "Ethik der Existenz" zur "Ethik der Vernunft"
Tsuyoshi Nakayama
本論文は、ヤスパースの哲学を一貫して一つの卓越した「倫理学」として解釈し、〈実存倫理〉から〈理性の倫理〉へという展開の相に着目する。〈実存倫理〉とは、本来的自己存在へと訴えかける〈訴えかけの倫理〉と言いうるが、その特質を明らかにしたうえで、万人にとっての〈普遍倫理〉との関係を問いかけるとともに、それが次第に、あらゆる独断や固定化を突破し、あらゆるものとの交わりを希求する〈理性の倫理〉へと展開していった経緯とその必然性とを明らかにする。それをふまえたうえで、後期ヤスパースにおける包括者論の倫理的・実践的な意義を明らかにしつつ、包括的な「哲学的倫理学」の再構築の可能性を示唆する。
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