『枕草子』における和歌
中田幸司
2017 ヨーロッパ日本研究協会 eajs2017
ヨーロッパ日本研究協会
リスボン
http://www.nomadit.co.uk/eajs/eajs2017/conferencesuite.php/panels/5456
『枕草子』「殿などのおはしまさで後」章段内では、定子の御前の草がひどく生い茂る様を「露置かせて御覧ずとて」(露を置くさまをご覧になるため)と定子に代わり宰相の君が応じるが、ここには既存の『万葉集』や『古今集』、『後撰集』にある表現を踏まえることで、荒涼とした場面は風情のあるものへと転じていく。このように和歌や歌語、引き歌を見ていくことで、散文部分の何が変わるのか、どのように重層的になるのか、を検討、考察していきたい。