【クロスフィールズ研究】企画、コース設計、実施:
◆ 「クロスフィールズ研究」は新カリキュラムにより令和5年度に初めて開講された科目で、あるテーマについて、リベラルアーツ学部の複数のフィールドの視点からアプローチし、各フィールドの理論、研究方法、研究事例の相互作用を通じてどのような知見やヴィジョンが見いだされるかを検討する。令和5年度秋学期には、哲学を専門とする中山剛史教授と共同で、「現代社会における自己喪失」をテーマに、哲学(Human Field)と社会学(Society Field)の両面からの接近を試みた。
◆ 企画とコース設計にあたっては、中山教授と入念な打ち合わせを重ねた。めいめい好き勝手な内容での講義ではなく、各回が有機的に連関し、それが学生にも分かるような設計をこころがけた。その結果として、全体をコースガイダンス、前半7回、後半7回に分け、前半後半でひとり3回ずつ講義を担当し、前半後半最後の1回をまとめの回として、対談と質疑応答に充てることにした。
◆ 具体的な内容として、前半「現代社会における労働と疎外」では現代日本社会における労働問題を紹介し、これを資本主義社会における労働の疎外をめぐる観点から分析する。また後半「自己喪失とその克服」では、大衆社会と植民地主義に焦点を当て、それが不可避的に引き起こしてきた自己喪失とその克服の可能性について考察する。
◆ また授業運用にあたっては、毎回最後の15分を用いて、講義を担当しなかった教員からの論点整理と質問を行い、また学生からの質問を促した。さらに、中間・期末レポートの論題についても、哲学と社会学の双方の視点を交差させて考えられるよう、詳細なガイドを付すなどの工夫を試みた。