平成28年度 全日本音楽教育研究会大学部会大会に於いて研究発表を行った。
本報告は、今年2016年3月に玉川大学出版部から刊行した玉川大学編、『ベートーヴェン 交響曲第9番 第4楽章|歓喜に寄せて』における発音表記の諸問題についてその制作過程の実験と検証的考察を踏まえた報告である。同書中の野本由紀夫著となる「本書の特徴と使い方」には、〈発音フリガナについて(歌うみなさん向け)〉および〈発音フリガナの原則(指導者向け)〉の項が設けられており、本書のいわゆる凡例となっている。 〈発音フリガナについて(歌うみなさん向け)〉の(3)には「ドイツ語を知らない学生たち(さまざまな学部学科の玉川大学生)を実際に使って実験を行い、知識なしでも容易に発音できる表記法を実証的に研究しました。実験はヴィデオ撮影し、玉川大学の複数学部の教員で分析を行いました。」と記されている。 様々な学部学科の学生とはリベラルアーツ学科生3名、英語教育学科生2名、国際経営学科生2名、生命科学科生2名の9名が中心であり、いずれも1年生である。つまりドイツ語の学習経験が無くドイツ語の発音に関する知識の無い学生へ実験を行うという趣旨の下に人選したことになる。その際の実験に前後する過程、実験の経緯、検証的考察を本報告で行うものである。