名誉毀損表現に係る抗弁の成り立ちとその意義
名誉毀損表現への法規制においては、抗弁が付随している。日本では、刑法230条で名誉毀損表現が犯罪とされ、刑法230条の2で「公共の利害に関する事実・公益目的・真実性の証明」による抗弁が規定されている。諸外国においても同様の法政策が採られており、公理としての地位にある。しかし、このような抗弁がどのような必要性から発生し、それが現代に至るまでにいかなる変化をしてきたかという認識については不十分であり、見落とされてきたものである。そこで、今一度、この抗弁の成り立ちと展開を明らかにし、現代における意義を再確認する。