日本では、ペットがますます家族の一員として認識されるようになってきている。しかし一部の飼い主にとって、ペットはそれ以上の存在であり、子どもであると見なされる場合もある(Yamada 2004)。本報告では、このような言説を踏まえ、人々がどのような意識や行動を通じてペットを子どもとして見なし、扱うのかを論じる。
Volsche(2018)の米国における研究によれば、子どもを持たないペット飼い主の中には、自らを「ペットの親」と認識する者もいる一方で、子どもを育てることとペットを育てることの違いを十分に理解している者もいる。言い換えれば、これらの飼い主は、ペットは子どもや子どもの代わりであるという考えに反対しており、ペットはあくまでペットであると考えているのである。
一方で、日本の人口は深刻な減少傾向にあるにもかかわらず、新たに飼われるペットの数は増加しており、ペット関連市場はコロナパンデミックを通じても拡大している。家庭内動物と人間との関係は、ほぼ20年前に山田昌弘が行った研究時点から異なる形で育まれているようである。本稿では、犬の飼い主が日常生活においてペットに対して抱く見解や態度を明らかにする。