授業の中での児童・生徒の問題行動にうまく対応できず学級が荒れていくケースがある。原因は様々あるが、主要なものの一つは教師の授業力である。子どもを熱中させる授業、ひき付ける授業、できない子ができるようになる授業、等々を実現する力量のある教師の学級は荒れることが少ない。平成27年12月の中央教育審議会の答申「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について 〜学び合い、高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて〜」においても教員育成指標の策定が謳われている。とりわけ1〜数年目の教職の基盤を固める時期において、どのような資質や能力を身につけるべきなのかを教員は必ずしも明確に意識していないことが多い。各学校種や各地域の実情によって異なることは当然だが、ごく基本的な授業力に関しては非常に具体的な要素が共通して存在するということも想定される。教師のこのような授業力を構成する要素を探り、それを向上させるための具体的なトレーニング方法を確立することが急務である。本調査研究では、こうした授業力構成要素についての仮説を設定し、模擬授業検定等を通してその効果を検証することを目的とする。