本研究では,町田薬師池公園四季彩の杜の観光について,統計データの分析と2022年と2024年のそれぞれ11月に実施した来園者へのアンケート調査の結果をもとに考察した。
2020年,町田市の観光客入込数はそれまでで過去最高の574万人を記録した。コロナによる生活スタイルの変化から,東京都心部から近く,自然環境のある町田市内の公園への観光客の増加が大きな要因となっていると考えられている。そこで,同エリアの魅力向上計画や観光振興策を分析するとともに,2022年と2024年のアンケート調査を比較して,その現状と課題を分析した。
アンケート調査の結果からは,来園者の約6割が自家用車を利用しており,公園付近の狭い道路の交通渋滞が課題となっていた。そして,エリア内にある9施設の利用状況にばらつきがあり,施設間を回遊していないことが分かった。9施設の運営が全て異なる組織によって行われていることも,その足かせとなっている。さらに,町田薬師池公園四季彩の杜の認知度の低さ,プロモーションの強化を指摘する声もあった。
本稿では,こうした課題を解決するための取り組みとして,①エリア内にある施設間の連携強化,②周辺道路の交通渋滞の緩和,③未利用施設(古民家)の活用,④情報発信の仕組みづくり,などについての提案を行った。