教員のプロフェショナル・ラーニング コラボラティブ・クラフティング 学習の方法(ATL) その他 本研究は、日本のIB候補校および認定校(Article 1校)において、「学習の方法(Approaches to Learning: ATL)」が学校全体の教育実践としてどのように理解・導入されているのかを明らかにすることを目的とした。クラシック・グラウンデッド・セオリーを研究方法として採用し、10校を対象に18か月間、教員およびプログラム・コーディネーターへのインタビュー、授業観察、教員会議への参与を通して質的データを収集・分析した。その結果、教員の専門的学習は「内在化」「試行錯誤」「共有・フィードバック」という三段階からなる社会的プロセスとして進行することが明らかとなり、これを「協働的クラフティング(Collaborative Crafting)」という理論として概念化した。研究は、トップダウン型の方針提示や文書作成中心の研修では、ATLの持続的な授業実装につながりにくい一方、教員が日常の授業の中で実践を試行し、その経験を同僚と共有・省察できる仕組みが整えられた学校では、教員の主体的関与が高まり、ATLの一貫した学校全体実装が促進されることを示している。本研究は、日本の教育文化という文脈の中でIBの理念を実効性ある形で定着させるための、学校リーダーシップと専門的学習の在り方に重要な示唆を提供する。